朝晩の冷え込みが強まるこの時期。気温差による体調不良や、インフルエンザの流行が気になる方も多いのではないでしょうか？特に、HSP（Highly Sensitive Person・繊細な人）の方は環境の変化に敏感で、ストレスや気候の変化が体調に大きく影響することがあります。
そんなHSPの方にこそ知ってほしいのが、東洋医学の「未病」という考え方です。「未病」とは、まだ病気ではないけれど、なんとなく体調がすぐれない状態を指します。この段階で適切なケアを行えば、病気の発症を防ぐことができるのです。特にHSPの方は、ストレスが溜まりやすく、自律神経が乱れやすいため、「未病」の状態になりやすい傾向があります。
HSPのための東洋医学：「気・血・水」で自分の体質を知る
東洋医学では、人の体質を「気・血・水」のバランスで捉えます。HSPの方は特に「気」が乱れやすく、ストレスや疲労が「未病」を引き起こす原因になることが多いのです。
🔹 気虚（ききょ）タイプ – エネルギー不足で疲れやすい
🔹 気滞（きたい）タイプ – ストレスを感じやすく、イライラしやすい
🔹 血虚（けっきょ）タイプ – 貧血気味で不安を感じやすい
🔹 水滞（すいたい）タイプ – むくみや冷えを感じやすい
HSPの方は特に「気滞」や「血虚」のタイプに当てはまりやすく、ストレスや緊張による不調が現れやすい傾向があります。そのため、自分のタイプを知り、それに合った「養生」を行うことが大切です。
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HSPにおすすめの養生法：心と体のバランスを整える
1. ぬるめのお湯に浸かる（温熱療法）
HSPの方は交感神経が過敏になりがちで、リラックスするのが苦手な方も多いです。ぬるめ（38～40℃）のお湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれます。私自身もシャワー派でしたが、東洋医学の先生のアドバイスを受けて湯舟に浸かるようにしたところ、肩こりや疲れが大幅に軽減しました。
2. 食養生（体質に合った食事）
HSPの方は腸内環境が乱れやすく、食事の影響を受けやすいといわれています。東洋医学では、「気・血・水」のバランスに合わせて食事を選ぶことが推奨されています。
✅ 気滞タイプ（ストレスを感じやすい） → 香りの良い食べ物（ミント・シソ・柑橘類）
✅ 血虚タイプ（貧血気味） → 鉄分豊富な食材（レバー・ほうれん草・黒ごま）
✅ 水滞タイプ（むくみやすい） → 体を温める食材（ショウガ・ニンニク・シナモン）
特にHSPの方には、「消化に優しい食事」が大切です。なるべく加工食品を避け、温かいスープや発酵食品を取り入れると、体調が安定しやすくなります。
3. 鍼灸や漢方で自然治癒力を高める
「刀で切られたような激痛に耐えられない！」
内服の鎮痛薬が全く聞かない肩関節周囲炎、別名「五十肩」を知っていますか？
それなのに、整形外科で処方されるのは湿布だけ・・・。
私自身、数年前にこの「五十肩」を患い、本当に激痛で夜も眠れず、腕が全く動かせなくなった経験があります。この整形外科からも見放された激しい痛みが、なんと！鍼灸と生活習慣の改善により、わずか1週間で完治した経験があります。それ以来、私自身は鍼灸治療にはとてつもない効果がある！と確信しています。
HSPの方は一般的に痛み刺激に弱く、不調を強く感じやすい傾向がありますが、このように東洋医学の鍼灸治療は急性期の症状も改善し、かつ自律神経も整えて自然治癒力を高めるとは、奥深い可能性を秘めていると言わざるを得ません。また、漢方薬は個々の体質に合わせて処方されるため、西洋医学の薬よりもHSPの方の繊細な体に優しく働きかけます。
東洋医学がHSPの生きづらさを軽減する理由
HSPの方は「刺激を受けやすい」「疲れやすい」「ストレスを溜めやすい」といった特性を持つため、西洋医学の「病気になってから治す」アプローチよりも、東洋医学の「未病の段階で整える」考え方がフィットしやすいのです。
さらに、WHO（世界保健機関）も伝統医学（東洋医学）の有効性を認めており、今後ますます注目される分野となっています。
「未病」ってなに？ わかりやすく解説！
「未病（みびょう）」という言葉を聞いたことがありますか？ これは、「病気ではないけど、健康とも言えない状態」のことを示します。
未病の状態では、次のような症状が現れます。
- 疲れやすい（しっかり寝てもスッキリしない）
- 使いやすい（手足がいつも冷たい）
- 肩こり・頭痛が多い
- 胃腸の調子が悪い（便秘や下痢になりやすい）
- よく眠れない（寝つきが悪い、夜中に目が覚める）
- 気分が落ち込みやすい（やる気がない、イライラする）
これらは病気ではありませんが、放置しておいくと症状が強くなり、疾患につながることがあります。
HSPだからこそ、東洋医学を味方につけよう
HSPの方は、外部の刺激に敏感で、ストレスや環境の変化が体調に影響を与えやすいもの。しかし、東洋医学の「未病」の考え方を取り入れることで、病気になる前に不調を整えることができます。
✅ 自分の「気・血・水」のタイプを知る
✅ ぬるめのお湯に浸かり、リラックスする習慣をつける
✅ 体質に合った食事で内側から整える
✅ 鍼灸や漢方を活用して自然治癒力を高める
「病は気から」という言葉があるように、目に見えない「気」を整えることは、HSPの方にとって非常に重要です。東洋医学の智慧をライフスタイルに取り入れて、心と体のバランスを整えていきましょう！